(冬の京都・西本願寺にて)
昨日はケアマネさんが家に来てくださり、来月の義母の介護サービスについての打ち合わせをしました。毎月やっていることです。
我が家は、義母本人の希望を聞きつつ、私たちの要望を義母にも正直に伝えて、その上で、ケアマネさんにも、家族一人一人の気持ちや状況も全て包み隠さず話しているので、介護ケアの話し合いをするにも、とっても明るくてオープンなのです。
最初から、こういう風にしてしまったので(笑)、隠し事は何一つないし、何でも心配なことはすぐに相談するし、困ったことがあれば正直にヘルプメッセージを出して頼むし・・・で、本当に楽チンなんですよ~。
最近は、キチンと自分の要望が言えるようになった義母が、自分でケアマネさんに連絡をして、いろいろ話を聞いてもらっているようです。
ケアマネさんと、他の介護事業者さんとの連携もうまく取れているので、義母の健康状態に関する情報を、みんなで共有していて、いろいろサポートしてもらっています。
こんな感じて、義父の時からずっとやってきているので、
介護に対する罪悪感はゼロ
なんですよ・・・(笑)。
世の中には、介護サービスに親を託すことに対して「罪悪感」をもってしまう人もいるようですが、うちは、夫も私も、そういう気持ちは全くありません。
ずっと家の中に閉じこもって暗く陰気に過ごしていた義母が、介護サービスを受けるようになって以降、家族以外の人とも接点を持つようになり、外に出ていろんな人と出会い、新しい体験をすることで自信を得て、仲よく親しく接してもらうことで他人に心を開き、どんどん人柄が良い方へと変化しているのですよ~。
だから、本当にありがたい!
私も夫も、義母には今までずっと引きこもりのようにして家の中に閉じこもっていた分、どんどん介護サービスを受けて、外に出て視野を広げ、今までの分を取り戻すつもりで、たくさんのことを経験して成長してほしい・・・と願っています。
初めてデイサービスを利用したときの義母は、新しい体験に慣れなくてストレスMaxで大変でしたが(初めての登園で泣き叫ぶ幼児のような状態に陥り、私に当たる当たる・・・(^_^;)))汗)、今はすっかり慣れて、外出にも自信が持てるようになったみたいです。
本当に、介護サービスのお蔭で、義母も私たち家族の雰囲気も、いい感じに変化しています。
なので、罪悪感は全くなく、感謝・感謝なのです・・・。
本当にビックリするほど「介護サービス」のお蔭で、義母は変わりました。性格が明るくなり、耐性がついて些細なことでヒスを起こすことも無くなったし(笑)、人とのコミュニケーションも丸くなって笑顔で楽しく話ができるようになったし、本当に、性格が良い方へと180度変わってしまいました。
これも、義母に関わってくださる方々が、みなさん愛をもって親身に接してくださるから・・・だと感謝しています。
家族だけで関わっていたんでは、こんなふうに変容することは難しかったと思います。
沢山の人々に愛され大事にされるようになって、義母の心が満たされて、穏やかで笑顔の可愛いお婆ちゃんになっていきました。
こんなふうに、世間体を気にするとか、プライドとか、意地とか、罪悪感とか、そういうものが全く無いところで、介護制度を自分たちの暮らしに上手く取り入れて、オープンに楽しみながら利用させてもらっているので、余計にいい感じで回っていくのかもしれません。
これが、何をするにも、何を申請するにも、罪悪感にまみれて重苦しいい気持ちで申し込んだり、申請したりしていたら、絶対に不幸のスパイラルにはまっていた・・・と思います。
こういうことは、介護を受ける本人の気持ち以上に、介護する立場の家族の気持ち、そちらのウェートが大きいように思います。
ひとりで全てを背負い込もうとしたり、人からどう思われているかを気にし過ぎたり、自分の立場にこだわりすぎたり、なんだか意固地になって「あれをしなくては」「これは私の仕事」と全部抱え込んでしまうと、心に不満や怒りが溜まって、どんどん悪循環になってくと感じます。
そうじゃなくて、ここは開き直って、「自分ができること」をちゃんと線引きして、それ以上のことは、他の家族に頼んで皆で役割分担したり、周囲の人にも状況を説明してサポートしてもらったり・・・と、みんなで関わり合い見守っていくようにすると、自分自身も、お年寄りも、とても気楽になって過ごしやすくなると思います。
ちなみに、私自身、途中から「いい嫁」を止めたんですよ~(笑)。
で、嫌なことは「嫌だ」と正直に夫に打ち明けて、その上で「私ができることはコレとコレ」・・・というふうに夫に話して、よく話し合ったうえで、お互いに無理や負担にならないところで、夫と役割り分担して、二人で共同で義母を見ていくようにしました。
なので、私は、世間の人が「嫁なんだから・・・」「嫁がすることなのに・・・」と苦言をしようが何をしようが関係なく(笑)、私は私の担当の役目をしっかり責任を持って取り組む・・・。←ここに集中しています。
人が何と言おうと、私は私の出来る範囲で頑張っているので、自分が満足できていれば、それでOK!・・・と思うようになりました。
私たちがちゃんと話し合って取り決めて、それをちゃんとやっているのなら、それで何も問題は無い・・・というスタンスです。
すると、ストレスフリーになって、とっても気が楽になりました。
義母に対しても、「いい嫁」は止めたので、無理な事は無理だと正直に言っているし、義母にダメ出すするときもあるし(笑)、それでも、義母との関係は以前より不思議と良くなりました。
私が身構えて「いい嫁」になろうと頑張っていた時は、義母も厳しくてきつかったし、お互いに意地を張ることが多かったように思います。
でも、今は、お互いに気楽に無理しないで言いたいことを正直にスパッと言うようになったら、肩の力が抜けて、自然と「優しさ」を発揮できるようになりました。
やっぱり「無理しない」「頑張りすぎない」は、どの場面でも鉄則ですね・・・(笑)。
ちなみに、夫の担当のことは、夫を信頼して全て任せているので、私はノータッチ。それで全然心配はありません。
夫と私で、それぞれの担当のことを責任を持って取り組みながら、自分の担当の仕事で気づいたことや何かあったことなどを、報告し合い、情報の共有を心がけています。
そして、それらをちゃんと義母にも話して(義母に説明するのは夫の担当)、家族みんなで理解しあっている・・・という状態にしています。
風通しが良くて、とっても良い感じです。
以前の私なら、犠牲精神を剥き出しにして(笑)、必死になって介護を全て背負い、自分一人でイライラしながら頑張りまくっていたと思いますが(汗)、そういうのは止めて正解でした。
結局は、世間から「いい嫁」認定してもらいたくて、頑張ってるところを見せようと無理しちゃう・・・ってことだと思うのです。
いやいやそうじゃなくて、みんなで責任を持って分かち合っていく・・・。これが大切だと思います。
一人で抱え込むのを止めて、いろんな仕事を手放して他者にお任せしたら、今度は、違ったところからも助けてもらうようになりました。
それは、たとえば、親戚とか、ご近所さんとか、知り合いの方々など・・・。
そうしたまわりの人たちが、義母のサポートを自分から申し出てくれて、できる範囲で、声をかけてくださったり、話し相手になってもらったり、日常のことで助けてもらったり、いろんな行事に義母を連れて行ってくれたり・・・等。私たちにできないことを、サポートしてもらうようになりました。
これも本当にありがたいことです。
でもね・・・。
これが、もしも、私が「いい嫁」キャンペーン中で、「嫁なんだから私が一人で頑張らなくてはいけないんだ」・・・と必死こいて抱え込んでいる時だったら、そんなふうに周りがサポートしてくれることになっても、素直に喜べず、「私が至らないから、皆さんが黙って居られなくなって、手を出してくるんだ・・・」「私がしっかりしていないから、皆さんに心配されてしまうんだ・・・」と、余計なところで勘ぐって気に病んで、ますますイジケていたかもしれません。
そして、感謝どころが、自信を無くして、いじけて、罪悪感の塊になって、どんどん意固地になって、自分一人の殻に閉じこもっていたかもしれません・・・。
だから、「心の持ちよう」がとても大事なのですよ~(笑)。
介護には、罪悪感を持たない・・・これがとても大切だと思います。
自分の気持ちを押し隠して、その代わりに「罪悪感」を抱え込むのではなく、正直な気持ちを前面に出して、その結果「円満な状況」を手に入れる・・・。こちらにシフトしていくと良いと思います。
できなければ「できない」と正直に言うことで、あなたの代わりにやってくれる人がちゃんと登場するんですよ・・・ね(笑)。
だから、できないことを無理していつまでも掴んでいないで、ちゃんと手放して、素直に降参してしまいましょう。
嫌なら「嫌だ」と、自分の気持ちを正直に認めてしまいましょう。「嫌だけど、どうする?」←ここからすべてが始まるのです。ここから動き始めるのです。
こういう風に、まずは自分の気持ちを確認したところで、勇気を出して、その先へ進む・・・というようにすると、流れが出てきて、気持ちも身体もとても楽になりますよ。
素直に認めたうえで、恐れず、ちゃんと然るべき人に打ち明けて相談しましょう。
恥ずかしいことでも、みっともないことでもなく、それがあなたの本当の気持ちなら、ちゃんとオープンに明かしていきましょうね。
その方が、全て上手くいくと思います。
介護に罪悪感を持ち込まない。←もしかしたら、これが介護する側の、一番の修行項目なのかもしれません。いやいや、もちこまないんじゃなくて、「最初から自分の中に存在している罪悪感」との孤独な闘い…の方が合っているかもしれません(汗)。
人からなんと言われようと、どう思われようと、裏で陰口言われようと、そういうことはあまり気にしないで、自分のスタイル&我が家のスタイルをしっかり確立して、それを明るく楽しく貫いてくださいね。周りを気にしないことです。自分達家族がそれでOKで幸せなら、それでいいんですよ〜。
親御さんが「介護サービスを利用する」という新しい体験をしていくことに罪悪感を持たないでください。恐れないでください。
それも必要な経験だから、だから、そういう状態になったのですよ。
無理して避ける方が不自然ですよ~。
そう割り切って、自分の心をしっかり持って、親御さんだけでなく、自分にとってもベストな決断をしていくことを心がけてくださいね。
逃げないで、恐れないで、ちゃんと腹をくくってくださいね~。