今日は雨。
一雨ごとに、寒さが身に染みてきます。
こちらは、今週から石油ストーブを使っています。
朝晩、本当に冷え込むようになりました。
今は季節の移り変わりで、寒暖の差が激しい時・・・。どうぞ、皆様も、お身体に気を付けて、ご自愛なさってくださいね。
無理しないよう、身体を充分に温めてくださいませ。
さて・・・。
「自分を大事にする」
「自分をリスペクトする」
これ↑、とても大事なことなんですが、脳で考えたまま実践すると、とても浅くて薄い「リスペクト」になってしまう危険性があります。
その他にも、
「自分に正直になる」
「素直になる」
これ↑も、今の時代、とても必要な事ですが、自分を掘り下げる作業が中途半端でいい加減だと、大変な勘違いをおこして、路頭に迷うことになりますよ・・・。
どちらも、自分に対して正直になることを、とことん追求してやりきっていかないと、間違った解釈で、トンチンカンな方向に突っ走ってしまうと思います。
自分を見つめる・・・ということは、キラキラときれいな部分だけを抽出することではないのですよ。
自分の中にある『異臭を放ち、ドロドロと醜く汚れたブラックな部分』もしっかり見つめて、精神的に「どん底」までドーンと堕ちることも、必要なことなのですよ・・・。
だって、人間でしょう?
ならば、怒りもあれば憎しみもあり、恨みも嫉妬も、必ずあるはずなんです。
そういう「黒い自分」も素直に認めて、必要な場面では、隠さずちゃんとさらけ出していく・・・。
そういう「腹のくくり」も大事なのです。
プライドが強すぎる人は、すぐに自分を隠して、「良いカッコしぃ」したり、「いい子」を演じたりしますが、それって、単に相手に「承認してほしい」「認めてほしい」「褒めてほしい」の承認欲求です。
そんなことしなくても、素の自分で勝負すればいいのに、良い人を装って、いい子を演じて、それで相手に気に入ってもらい、相手から「愛」や「やさしさ」を引き出そうとする・・・。相手から「仲良し関係」を承認してもらうことを引き出そうとする・・・。
それって、「本当の自分」ではありませんよ~。
作り物の「自分」。
本当の自分はどうしたいのだろう?
そこを突き詰めることが「自分を知る」ということなのです。
この時、邪魔なのが「プライド」と「意地」です。
自分を良く見せようと、プライドを剥き出しにして、意地を出していると、「作り物の自分」を表に出すことになります。
これでは、本当の「心が通い合った信頼できる関係」を結ぶことは無理ですよ。
表向きだけの、適当な、その場を取り繕うだけのお付き合いしかできません。
だって、「作り物の自分」なんですもの・・・。そんなもの、「本当の自分」じゃないのですから、どうやって「この人だ、間違いない」と信頼できるのでしょう(汗)。
「本当の自分」って、これ以上、変えようがなく、これ以上、揺らぐことも無い、唯一の自分・・・なのですよ。
そんな「本当の自分」に、エゴやプライドやコンプレックスが垢のように絡みついていて、それが、「本当の自分」を隠してしまっている・・・そんな感じです。
だから、『プライド』など木端微塵に圧し折られて、『エゴ』も『自尊心』もボロボロに砕け散って、自分を品よく飾っていた「肩書き」や「世間の評価」も身ぐるみ剥がされて、自分の正体を表にされされて、挫折感にノックダウンしたとき、初めて、「素の自分」が浮かび上がってくるのです。
そこまでトコトン、追い詰められ、窮地に追い込まれたこと、ありますか?
あとは「死ぬしかない」・・・それくらい厳しく、奈落の底に突き落とされたこと、ありますか?
もう、みっともなくて恥ずかしくなるほど、ダメダメな自分、ありえない自分、そういうものも通り抜けないと、「自分」は見えてこないのです。
いつも、エゴとプライドで自分を飾って、カッコつけている人は、ここまでボロボロにしないと「素の自分」に戻れないから、だから、時々、神仏は試練や修羅場を与えて、心の垢の大掃除をしてくださるのですよ~。
試練や修羅場、挫折や苦労は、心の垢の大掃除の絶好のチャンスです。とても尊くてありがたいことなのです・・・。
挫折が無くても、最初から「素の自分」のまま明るく陽気に生きている人もいますが、そんな人は、世界の1%くらいですよ(笑)。
多くは、過去世からのカルマも抱えているから、当然、心の垢もたくさんこびりつきやすく、常に、大掃除しなくてはいけない状態です。
そんな感じなので、今までに挫折の経験が無く、苦労から逃げて生きてきた人は、心の大掃除する機会がなく、「素の自分」に辿りつけないかもしれません。
傷つくのが怖いから・・・と、現実から目を背け、クルクル逃げ回っている間は、心の成長も、次へのステップアップもありませんよ~。
傷つくことも、人間なら避けては通れない「人生経験」です。
大切なのは、傷ついても、すぐにその傷を治して、前よりも丈夫に強くなることです。
そのために、傷も必要なものなのですよ・・・。
ネガティブなことから逃げ、痛いことを避け、しんどいことから眼を背けてきたんでは、なんの成長も進歩もありません。
ただ、その辺をウロウロと歩き回っているだけです。
「自分を知る」とは、深く自分を掘り下げる・・・ということです。
地下に埋まっていた「自分の正体」を知る・・・ということです。
人間である以上、光もあれば闇もあります。
心の中を掘り下げていくと、グロくて、エグくて、臭くて、汚い・・・そういうブラックな自分もザクザク出てきますから(汗)、逃げないで、直視して、そこもしっかり「これも自分」と認知しなくては、「本当の自分」は見えてきません。
「素の自分」を知るには、恥ずかしくて顔から火が出るような思いをしたり、もう生きていくのがしんどくなるほど辛い状態を味わったり、そういう精神的な面での「どん底」を体験しないと、そもそも無理なんですよ。
綺麗ごとだけを並べていても、ダメですよ・・・。
汚い世界を知っているから、本当の美しさが分かるのです。
臭いものを体験しているから、何が良い香りなのかを知ることができるのです。
痛い思いをしたからこそ、大切に扱われることの大切さがよく分かるのです。
不幸のどん底を経験したからこそ、幸福とは何ぞや・・・が語れるのです。
痛みや苦しみを体験しなくてはいけない時は、とことん、それらを経験して、人生の糧にしてください。
逃げてはダメです。
そうして「自分の気持ち」を感じ取り、「本当の自分」を見つめてください。