ヒダノサト 040


皆さま、ご無沙汰しておりました。


実は、義父の一周忌で、それでバタバタしておりました。


無事に法要を終えて、その後片付けなどしていたら、いつのまにか「今日」になっていました(汗)。


喪が明けましたので、これからは気持ちも軽やかに・・・自由に活動できそうです。



こう見えても(笑)、自分でも自覚が無いところで、結構、緊張状態が続いていたようです。



実は、2年ほど前から、夜、ぐっすり眠れなくて(手術前で体調が悪かったこともあるのですが・・・)、眠れても眠りが浅いし、しかも、眠っていても夢を全く見なかったのですよ。


手術が無事に済んだ後も、やっぱり変なところで気が張っていて、気が休まらないのです・・・。



そのうちに、義父のことがあり、バタバタして、あっという間に今日に至る・・・。そんな感じでした。


そんな状態の最中は、本当に「夢」を見なくなっちゃって、身体も(自分ではリラックスしているつもりでも)どこかに変な力が入っていて、さらに筋肉や筋が固くなっていたり、首や肩がこわばって緊張した感じがあったり・・・。


体の状態も、なんか様子が変で・・・(汗)。


今まで通り、ちゃんと整体にも通っていたし、散歩やストレッチをしていたし(時々サボることもあったけど)、定着していたルーティーンはちゃんとコツコツやっていました。


だけど、それ以上に「加齢」が原因なのか?「更年期」なのか?・・・どうも肉体の状態が今までとは違った感じで、自分の身体なのに、その体との付き合い方にとても難儀していたのです。



でも、もともと楽天家の私なので(笑)、深く悩むことも無く、不調を抱えたままでも、この状態が「普通」になっちゃって、「まっ、しゃーないなぁ~」でそのまま過ごしていました。



それが、一周忌の数日前から、夜になると眠くなるようになり(それまでは眠気が全く無かった)、布団に入るとグッスリ眠れるようになり、スーと眠った後はちゃんと夢を見るようになり(たくさんの知らない人が出てきてワイワイ楽しくやっている夢が続いています・・・笑)、身体もリラックスできるようになったのです。


夜、9時を過ぎた頃から、自然とスーと眠くなる・・・というのもホントに久しぶり!
(それまでは、眠くなる0時過ぎまで、あれこれ雑事をして過ごしていました)


こうして難なく眠れるようになったら、身体のあちこちの不調についても、冷静に俯瞰して見つめられるようになり、そんななか、体のいろいろな部分に力が入っていたことに気づくことができました。


以降、意識して力を抜いて、身体の緊張を解くようにしています。



あとは、老化?からくる筋力の委縮&低下が原因だと思うので(アラフィフになるとどうしても身体が固くなりますね・・・笑)、根気に丁寧に筋肉を伸ばしてストレッチして、少しずつ負荷をかけて運動し、筋力アップしていこう・・・と思いました。




そんな自分の心身の変化を目の当たりにして、「ここ数年間、私は、自分でも知らないうちに頑張りすぎていて、それなりに気を張って無理していたんだなぁ~」としみじみ感じたのでした。




こうして無事に一周忌法要を終えたら、今度は心の緊張も解けました。


心がホッとしてゆるみ、今まで何か目に見えないモノに縛られていたような不思議な感覚がスーとほどけて消えていきました。



そして、晴れ晴れとした気分になり、前よりもウンと明るく気楽な気持ちになりました~。



今まで自分を縛っていた「制限」や「制約」が無くなって、「私は自由」という気分になりました。


この「制限」や「制約」とは、人から与えられたものではなくて、私が自分で勝手に心の中で作っていたモノです(笑)。


親から刷り込みや、世間の価値観など、無意識のうちに、そういうものに精神的に縛られて、あれこれ振り回されていたんだなぁ~と思います。


それが、この法要を終えたところで、不思議と解けていき、心が楽になって、制限されて苦しかった感情がスーと消えていきました。



一通り、世間並みのことを体験したからかな??



この「看取り」から「法事」のでの一連の「体験」を通して、今まで足りなかった部分に新たな「自信」がついたのでしょうか?・・・視野が一段と広くなり、器がまたひとまわり大きくなったような感じがしました。


これは夫も同様で、二人でいろいろ乗り越えて、心が大きくなり、また一つ大人になりましたよ~(笑)。




すると不思議なもので、義母がますます善い人になり(笑)、私に「ありがとう、ありがとう」とずっと感謝の言葉を言ってくれるようになりました。



(義母にとっての実の息子になる)夫には、今も絶対に「ありがとう」も「ごめんね」も言わないそうですが(昔からそうらしいですよ・・・汗。照れくさいのかな?笑)、嫁である私に対しては、些細なことでも、すぐに「ありがとう」を言い続けてくれます。



以前は、私にも「ありがとう」なんて言葉は一切なく、ネガティブ発言ばかりしていた人なのに(汗)、人ってこんなに変わるものなのか~!と、義母の心の成長に私もビックリです。



そんな義母の変化にも驚きつつ、義父の一周忌を境に、我が家の中も大きく変容して、新しい次元へとステップアップしたんだなぁ~と実感しました。




それにしても・・・。


葬儀とか、法要(三十五日や四十九日、一周忌、三回忌など)って、亡くなった人のためにやるもの・・・というより、残された家族の為にある行事なんだなぁ~と、今回の我が家の体験を通して、ものすごく痛感しました。



亡くなった後から通夜・葬儀までは、事前に覚悟はしていたものの、初めてのことで分からない事だらけで、訳がわかんないまま怒濤のように過ぎていったんですよ~。


そのため、親戚の皆さんにフォローしてもらって、夫が喪主となり何とか滞りなく葬儀を執り行いました。


ホント、皆さんのお蔭です。


葬儀が済んだ後も、来客が絶えず、その接待でバタバタしていましたし・・・。



来客も落ち着いたころには、今度は三十五日(四十九日)の法要の準備が始まります。



三十五日(四十九日)法要は、家族でいろいろ段取りしなきゃいけないので、家族の死を嘆き悲しんでいる暇もなく、バタバタと法要の準備に明け暮れて、気が付いたら一か月、一か月半が済んでいる・・・という感じでした(汗)。


昔の人は、「日にち薬」という言葉をよく言っていたけど、本当にその通りだなぁ~と思いました。


忙しくしていると、悲しみに浸っている暇がないのです・・・。


それがかえっていいのかもしれません・・・。



法要になると、親戚やご近所さんをお呼びしなくてはいけないし、御坊様にもお勤めを依頼しなくてはいけないし、そしてお斎や引き出物の手配も必要だし・・・。そのための費用の工面もしなきゃいけないし・・・(汗)。



法事の準備を通して、社会との接点を密に持ちながら、バタバタとその準備に忙しく動いていたので、その間は、悲しみの淵に沈んで鬱状態に陥っている・・・そういう時間的余裕など全くない日々でした。



実は以前、私は「なんで三十五日とか、一周忌とか、三回忌とか、そういう法事をやらなきゃいけないんだろう?」・・・と思ったことがあったんですが、実際に体験してみて、「これって、死んだ人のためにやるんじゃなくて、残された家族が早く悲しみから脱して、社会に復帰するための行事なんだなぁ~」と、そう感じたのです。



法事に来てくださった御坊様も、「亡き人を、このような機会(法事)に偲ぶことにより、自分もいつかは死ぬのだ・・・という自覚を持ち、今を生きていることに感謝する、そのための大切な仏事」・・・と仰っていました。


本当にその通り・・・。



亡くなった人の魂を癒すというより、まだ生きている人たちが、自分の命を自覚し、自分の寿命をまっとうするよう、自分の生き方を見つめ直す日・・・。それが仏事の意義なんだなぁ~と思いました。



これを、一周忌、三回忌、七回忌・・・と続けていくことで、亡き人の「生々しい記憶」が、少しずつ「懐かしい美しい思い出」へと変わっていくのです。



そして、「ああ~亡くなってから、もう〇年経ったんだなぁ~」と、月日が流れ、たくさんの時間が過ぎ去ったことを自覚し、もういつまでも亡き人に依存せず、自立して生きていかなくては・・・と覚悟をもつ。そういうきっかけになるのだと思います。



そんなことを、今回、一通り経験してみて、「なるほどなぁ~」と実感したのでした。




「日にち薬」・・・。←これ、とても大切なことです。


時間が解決してくれることが、たくさんあります。


なので、時間の流れに身を任せて、「今の自分」がすべきことに集中して取り組む・・・。


それで、良くなっていくこともたくさんあると思います。


自分一人で背負ってしまわずに、流れに身を任せてみませんか?


なんとかなりますから・・・笑。


肩の力を抜いて、お任せして、自分は自分のすべきことに集中する。



後は天にお任せ。神仏にお任せ。


それでOKなのだと思います。






こんな感じで、人生で体験することは全て、自分の血肉となっていくのです。


どんなことも、自分の心を成長させるための「糧」となっていきます。


私たちも、義父の看取りを通して、いろんなことを体験し、経験から多くのことを学びました。


だから、人生で経験することに「無駄なもの」は一切ありません。

人についても然り・・・。



無駄な命、邪魔な存在もありません。

全てがかけがえのない大切な存在なのです。


自分も相手も、すべてが必要な存在・・・。


だから、常に誠実に、正直に、相手と関わりあっていくことが大切なのだと思います。




なんだか上手くまとめられませんが・・・(^_^;。


いろいろなことを感じた・・・。そんな一週間でした。